シニアの雇用延長(3)40~50代、賃金抑制の動き
1月15日 日経産業新聞からの抜粋+一部編集です。
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シニアの雇用延長(3)40~50代、賃金抑制の動き
シニアの雇用延長は現役世代の賃金や新卒採用にどう影響するのだろうか。
NTTグループの労使は社員を65歳まで継続雇用するため、今秋から主に40、50代社員の賃金カーブを抑制する新たな制度の導入で合意した。
原則として年功的な要素が強い基準内賃金を圧縮し、成果反映を強める。
このため、一部の高い成果を上げた社員の年収は増えるものの、平均すると40代以降の賃金は抑えられるもようだ。
その分をシニアの雇用延長で増加する人件費に充てる考えだ。
雇用延長しても企業が払う1人当たりの生涯賃金は変えないという考えは、高齢者雇用を支える柱の一つとなりそうだ。
2012年に経団連が会員企業などに行った調査(有効回答社数578社)によると、雇用延長に伴い13・3%が「60歳到達前での処遇引き下げ」が必要と回答している。
今後、
「40、50代の賃金抑制によるモチベーション低下を防ぐ対策が必要だ」
(社会保険労務士の金山驍氏)
との声がでている。
「新規採用数の抑制」が必要と答えた企業も16・9%を占めた。
新卒人材は将来の企業成長を担うため、大幅な採用減は考えにくいとの意見は多いが、一定の影響が出るのは避けられない。
さらに企業がアウトソーシング(外部委託)していた業務をシニアに任せるとの見方もあり、
「若年層で半分弱を占める非正規社員の雇用が減少する」(金山氏)
可能性がある。
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シニアの雇用延長の動きがあるようです。
最近の新聞記事では、やはり65歳までの雇用義務化に関する記事が非常に増えてきました。
今回も、同じような内容です。
65歳まで雇用義務…という事は、今まで定年退職していた従業員が、退職しなくなるという事。
しかし、企業において予算で振り分ける事ができる人件費は変わらない。
という事は、当然のことながら他の部分でしわ寄せが来ることが容易に想像できます。
・社内全体の平均賃金額の減少
・新卒の採用減少
などの影響が考えられます。
企業によって対策は異なるでしょうが、今後の動きに注目ですよね。