「残業は悪だ」と決めつけるのはおかしい:世の中には残業という概念がない仕事や立場があるし、価値観も人それぞれ…お互いを尊重すべき

代表のつぶやき

「残業は正義か悪か」。

賛否両論あるテーマです。

 

最近の傾向としては、「残業は悪」ですよね。

残業する人間は、効率の悪いビジネスマンがやることだと。

優秀な人材は残業なんてしない。

とっとと仕事を切り上げて定時で帰る、かつ仕事の質は落とさない…なんて。

 

残業に関する記事やblogも、数多く出ているように思います。

 

 ◇長時間残業、昇進に「関係なし」 企業と労働者の意識にずれ

 ◇公開!これが「残業が少ない」トップ500社だ

 ◇定時に帰りたがる社員はやる気がない?「残業派」社員が「定時派」社員と対立しない方法

 

個人的に思うのは、「残業は悪だ」という風潮はおかしいのではないか…という事です。

残業という概念が存在しない仕事、役職、立場などがありますよね。

深く考えずに「残業は悪だ」と言ってしまうのは、視野が狭いと思えてしまいます。

全ての人に当てはまるとは思えません。

 

例えば、経営者や管理職。

そもそも、残業という概念がありませんね。

労働基準法でも、その点は保護対象となっておりません。

つまり、正義も悪もありません。

 

医療関係従事者もそうですよね。

救急車で運ばれてきた急患がいたり、容態が急に悪化した入院患者がいたり、予定時間を超えてしまった手術など…。

残業したくないから対応せずに帰る、処置の途中で帰る…という方は、ほぼいないでしょう。

むしろ、そういう行動をとったら世間から非難の的ですよね。

勤務状況は、その時まで分からないのではないでしょうか。

 

災害の対応に追われる政治家や自衛隊、救急隊員の皆様もそうです。

海外からミサイルが飛んできたとして、勤務時間外だから対応しない…なんてことはありえません。

災害がおきてしまった際、残業になってしまうから救助に向かわない…なんてこともないでしょう。

 

プロスポーツ選手も、その最たるものです。

特に、試合に出れずいる控え選手。

そういう選手こそ、人一倍練習をしたり自主トレーニングを行う必要があるのに、練習時間以外はやりたくないという理由で練習をしなかったらどうでしょうか。

それでは、いつまで経ってもレギュラーにはなれませんよね。

そんな事気にしている場合ではないはずです。

契約期間も決まっている為、そんな悠長な事は言ってられない。

 

新卒や入社したばかりの新人は、無理にでも残業すべきかもしれません。

社会人としての成長に関わる事であり、最初は何事も質を求めるより、量をこなす事が大事です。

量をこなす事でコツをつかみ、質を向上させ、その後に効率やスピードを意識する。

まずは、量をこなす事が大事なのです。

 

どうでしょう。

世の中には、残業という概念が存在しない仕事がたくさんあります。

一概に「残業は悪だ」と言ってしまうのは、どうなのかと。

 

もちろん、残業をするべきであるとも言いません。

会社によってその点は事情が変わりますし、人によって状況も価値観も違います。

 

要は、

「残業したい奴は残業すれば良い、帰りたい奴は帰れば良い」

「業務に支障をきたさないのであれば、残業する必要はない」

「自分の価値観を、相手に押し付けるべきではない」

これに限ります。

 

組織に属しているのであれば、そのコミュニティ独自のルールが存在します。

残業を良しとするのか、良しとしないのか。

大手企業は残業NG、ベンチャー企業は残業当たり前…という傾向は変わりありませんよね。

 

それは、しょうがない部分でもあるわけです。

ベンチャー企業の多くは、毎日必死に頑張っています。

大手企業よりも資金力も営業力も弱い為、余裕がありません。

 

企業によっては、従業員が残業しなければ成り立たないケースもあるでしょう。

それが嫌ならば、別の道を探すしかない。

組織のルールに従えないのであれば、転職するか起業するしかないわけです。

 

確かに、トップダウンではなく現場の意見を聞いて組織を変革する事は重要です。

しかし、出来る事と出来ない事がある。

何でもかんでも現場の要望どおりに事を進めてしまっては、ダメな場合もある。

業務内容としてそぐわないケースもあるでしょうし、やるべき事をやらないのに権利だけを主張する従業員がいるケースもあるでしょう。

 

仮に残業は悪だという風潮があっても、間違いなく言える事は

「やる奴はやっている」

という事です。

 

圧倒的に。

 

周囲がお酒を飲んでいる時、仕事をしています。

周囲が恋人と遊んでいる時、本を読んでいます。

周囲が旅行に行っている時、セミナーや勉強会に出席しています。

 

負けたくないのであれば、やるしかありません。

程々で良いと思うならば、やらなければ良い。

全ては自己責任。

それでどういう結果になっても、全ては自己責任です。

恨みっこなし。

間違っても、他人のせい、会社のせいにしてはいけない。

 

プロスポーツ選手が試合に出れない理由を周囲のせいにしていたら、滑稽に見えたりするものです。

お前が悪いんだろって、思いますよね。

それは、プロスポーツ選手に限らず、経済界のビジネスマンも同様です。

自分の境遇に満足がいかず、それを周囲のせいにしているのを見ると、非常に滑稽に見えます。

 

第三者の立場にいる人は、好き勝手に色々言います。

そういう情報に流されないようにしたいですね。

 

最終的に判断するのは、自分自身です。

自分はどうしたいのか、どうなりたいのか。

それによって答えは変わりますし、自分がどう行動するべきか分かると思います。

 

 

 

尾登 正幸

ブログ著者:尾登 正幸

埼玉県出身。大学3年生の就職活動期に “人生を楽しむことを手伝える” 仕事での起業を決意。同じ志を持つ仲間と3年後の会社設立を目標として共有し、ノウハウを得るため2006年に人材派遣会社に就職した。2008年12月、仲間と共にRAYERED(株)を設立し、2010年からは代表取締役に就任。ビジョンの共有を核とする人事コンサルティングや、人事適性検査にフィードバックを付けるサービスはリピーターが多い。人事適性検査をフル活用した独自のスキームにより、企業と人のベスト・マッチングを提供している。

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