独身の結婚観:独身に留まっている理由、結婚相手の条件…自分の時間を優先する人が増えている??

人事ニュース

21歳~30歳独身男女「子供欲しくない」10%超、「自分の時間優先」最多…。

なるほど。

現代に生きる若者と言うのは、子供(結婚)よりも自分の時間を優先する傾向にあるのでしょうか。

たかだか10%超ではありますが、少子高齢社会を迎えている現代では、無視できないデータかもしれません。

 

結婚に関して興味が薄れているのか、ただ子供が欲しくないだけなのか。

これを機に、結婚に関して少し調べてみました。

 

 ◇子供希望しない独身男女が増加、既婚者は「3人」が多数派、厚労省調査

 ◇「私、自信がないから…」 女性が思う「子供いらない」理由とは? 女のホンネ

 ◇21~31歳独身男女「子供欲しくない」10%超、「自分の時間優先」最多、厚労省調査

 

様々な資料があるかと思いますが、今回は以下2点を中心に調べてみました。

 

 ◇第2回21世紀成年者縦断調査 及び 第12回21世紀成年者縦断調査

 ◇第14回出生動向基本調査  結婚と出産に関する全国調査、独身者調査の結果概要

 

結婚って、人生の中でも一大イベントの一つですよね。

そういうイメージがあるからか、誰しもが結婚に興味があると思いがちです。

誰しもが子供を欲しがっているかのように思えます。

しかし、どうやら実際は違うようです。

 

確かに少数派かもしれませんが、それでも実在するのですよね。

ディズニーランドが好きではない方がいるように、同姓同士で愛し合う方がいるように。

常識というか、一見当たり前に見えるような事でも、全体として捉えるのではなく一人ひとりをしっかりと見ると、違った見解が出てくるものです。

結婚だって、普通は皆がしたいと思っていると見えがちですが、全員がしたがっているわけではありません。

それは、データにも表れているように思います。

 

フランス婚というか、婚姻関係を結ばないような関係もありますし、世の中広いですよね。

 

 ◇フランス人カップルの結婚3パターン

 ◇フランスの3つのカップルの形:結婚、パックス、ユニオン・リーブル

 

余談が多かったですが、独身者の結婚事情などを見ていきたいと思います。

 

独身者と言うのは、結婚に関してどのような印象を持っているでしょうか。

それがこちら。

 

結婚する事の利点:国立

 

結婚すると、子供や家庭を持てると感じているのは当然の事ですが、それ以外の要素で男女とも変化が見られますよね。

 

男性は、「社会的信用を得る」ことや「生活上便利になる」という印象が薄くなっている様子。

結婚していないと、落ち着いていないように見えるので結婚するべき…という話は耳にしますよね。

高度経済成長期は、そのような風潮だったのかもしれません。

しかし、変化の激しい現代社会では、そのような風潮もやや薄れてきているという事でしょうか。

 

生活上便利になるわけではない…と感じているのは、昨今の経済状況の影響でしょうか。

これは、女性の「経済的余裕が持てる」という印象が強くなってきた事にも、表れているような気がします。

 

結婚すれば、家庭や子供を持てると思っている。

しかし、結婚したからとはいえ、社会的地位や利便性が高まるわけではないし、それよりも経済面が気になっている。

そのような感じでしょうか。

 

ただ、精神的なサポートを期待していることも分かりますよね。

結婚に求めるのは、家庭や子供だけではなく、精神的なサポート。

この点も、結婚において重要なポイントなのだと思います。

 

では、これらの利点を感じていても、なぜ独身者は結婚しないのでしょうか。

 

独身に留まっている理由:18~24、国立

独身に留まっている理由:25~35、国立

 

24歳以下は若いから良いとして、注目は25歳以上のデータです。

適当な相手にめぐり会わないというのは、いわゆる「出会いが少ない」という事でしょうか。

仕事が忙しい為に恋愛に注力できないのか、はたまた昔に比べて結婚相手への妥協ができなくなっているのか。

 

なお、結婚相手の条件として考慮する・重視するポイントに関するデータもありました。

 

結婚相手の条件:男性、国立

結婚相手の条件:女性、国立

 

…なるほど、とだけ言っておきます笑

 

男性が結婚相手に求めている容姿のレベルよりも、女性は高いレベルで経済力を求めている…。

男性諸君、頑張りましょう!笑

でも、一番重要なのは「人柄」ですからね、「人柄」!

この点だけは、男女問わず譲れない部分なのでしょう。

 

なお、結婚相手にめぐり会えない他に、結婚資金が足りないことを理由にしている方も多いですよね。

男性の方がよりそう感じているという事は、やはり男としての意地というか、責任感からなのでしょうか。

経済力は、結婚するにあたってやはり重要ですし、慎重になっている感は否めませんよね。

 

個人的には、結婚の必要性を感じていない事、自由な時間や気楽な時間を失いたくない…と思っている方も多いことが気になりますね。

 

新聞記事にもあるように、自分の時間を大切にしたいと思っている方が増えているそうですし。

インターネットやSNSの普及により、以前に比べて、一人に対する寂しさを感じなくなっているのかもしれません。

金銭的な問題はあるでしょうが、精神的な面での問題も大きいようですね。

 

共働きが増えているなんて話もありますよね。

 

共働き世代

かなり顕著です。

共働き(女性の社会進出)と出世比率の関係はまた別の機会にと思いますが、実際子供を欲しがる方は減っているようです。

 

以下、希望の子供の数。

独身者は、男女ともに子供を希望しない割合が高くなっています。

   独身:子供が欲しくない人が増えている

 

上記にしましたが、結婚する事の利点で一番多いのが「子供や家族をもてる」でした。

その一番の利点である「子供」を欲しくないと考えている方が増えているわけですから、結婚を控えようとしてもおかしくはありませんよね。

 

まとめますと、

 ・結婚すれば、子供をもてる・家庭をもてるという利点は感じている

 ・独身でいる一番の理由は「結婚したいと思える人に出会えていない」から

  結婚する必要性を感じていなかったり、自分の時間を失いたくないというのも大きな理由

 ・結婚相手の条件は、「人柄」が重要である以外に、「経済力」や「容姿」なども当然求められる

  精神面のみならず、金銭面も結婚には重要な要素である

 と言う事でしょうか。

 

…予想通りというか、そのまんまですね笑

しかし、文字にすると単純ですが、その背景はとても複雑であるように思います。

 

インターネットやSNSの普及による、コミュニケーション能力の低下や寂しさを感じる機会の減少。

数多くの人と出会える機会が増えた故の「もっといい人がいるのではないか」という選別心。

雇用の流動性が高まり、不安定な雇用情勢。

給与が上がりにくい、日本の経済状況。

仕事の忙しさからくる、恋愛の優先度低下。

離婚やシングルマザーに対する、罪悪感の減少。

 

目に見えない部分も多く、明確な答えは出なそうです。

 

個人的に思うのは、結婚と言うのは

 ・「共に生きる覚悟」をするということ

 ・自分の人生を捧げても良いと思えるくらい愛おしく、守りたい・支えたい存在であると思えること

 ・ただただ単純に、一緒にいたいと思うこと

なのではないでしょうか。

 

ここに、心に残る記事と書籍があります。

 

【記事】

 ◇父から継いだ工場が破産寸前。妻に打ち明けると「印鑑取ってくる」と席を立ち寝室に。離婚を覚悟したその時、目の前に一つの封筒を突き出された

【書籍】

 ◇ある日突然40億円の借金を背負う―それでも人生はなんとかなる

 

共通して言える事は、伴侶が苦しんでいる時に精一杯支えられるかどうかということ。

最後まで伴侶の味方であり、共に苦しみ、共に笑い、共に生きていくということ。

そして、信じぬくということ…。

両方とも、苦しんでいる夫と支える妻…という立場ですが、当然逆もしかりですよね。

 

本来結婚と言うのは、素晴らしいものなのだと思います。

家族とは、自分の最強の味方です。

そうありたいし、そうあって欲しいですよね。

 

綺麗ごとだけじゃすまない事もたくさんあると思います。

しかし、人生を共に歩んでくれる人がいるというのは、なんと心強い事か。

精神的に強く結ばれている夫婦と言うのは、何があっても乗り越えていけるのでしょうね。

 

理想の相手を見つける事は、簡単な事ではないかもしれません。

結婚されている方は、羨ましいくらい素敵な出会いをしたのでしょうね。

 

精神面はなかなか難しいかもしれませんが、金銭的な問題は、比較的解決しやすいのではないでしょうか。

結婚で問われるのは「共に生きる覚悟」。

その覚悟が出来れば、結婚も比較的容易であり、なおかつ人生のパートナーとして長続きできるのかもしれませんね。

 

自分の時間を優先したい人が増えているというのは、昨今の傾向のようです。

それでも、自分の事を犠牲にしてでも相手に尽くしたいと想える相手が見つかれば、また違うのでしょうね。

 

尾登 正幸

ブログ著者:尾登 正幸

埼玉県出身。大学3年生の就職活動期に “人生を楽しむことを手伝える” 仕事での起業を決意。同じ志を持つ仲間と3年後の会社設立を目標として共有し、ノウハウを得るため2006年に人材派遣会社に就職した。2008年12月、仲間と共にRAYERED(株)を設立し、2010年からは代表取締役に就任。ビジョンの共有を核とする人事コンサルティングや、人事適性検査にフィードバックを付けるサービスはリピーターが多い。人事適性検査をフル活用した独自のスキームにより、企業と人のベスト・マッチングを提供している。

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