「派遣社員、在宅勤務OK」 ネット経由で労務管理…パソナ、日本マイクロソフト

人事ニュース

 

日本経済新聞 5月11日 朝刊

派遣社員、在宅勤務OK

パソナと日本マイクロソフト、導入を支援、ネット経由で労務管理

 

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派遣社員でも、在宅勤務OK…。

東日本大震災以降、在宅勤務への意識が高まっていますよね。

もっとも、今回は隠れた労働力を掘り起こす意味があるのでしょうけども。

 

在宅勤務が広がれば、雇用は広がりを見せるかと思います。

子育てや諸事情により、自宅を離れる事ができない方もいるでしょう。

時間的な制約があり、正社員としての勤務が難しい方にとっても、嬉しい事かもしれません。

 

「会社に出勤しなくても、仕事になる」

 

今の時代は、それが実現可能な時代なのですよね。

 

とは言え、これって楽観視できる事ばかりではないと思うのですよね。

確かにメリットはありますよ。

たくさん。

当然、デメリットもあるわけです。

 

そもそも、在宅勤務をした事がある方、どれくらいいるんでしょう??

一般企業に勤めている方なら、ほぼほぼ経験した事ないですよね。

スポーツ選手や公的機関に勤めている方も、恐らく無いでしょう。

 

「在宅勤務」の経験者と言うのは、起業したばかりのベンチャーか、税理士さんなどの個人事業主がほとんどですよね。

勿論、士業の方でも事務所をお持ちの方はたくさんいますけど。

要は、少数派って事です。

多くの方は、自宅から勤務先へ出向き、そこで仕事するわけですよね。

 

ちなみに、私は経験あります。

自宅でPC使って、電話線ひいて、自宅を本社にして仕事した経験あります。

 

何が厳しいって、やはりモチベーションの部分ですよ。

モチベーション。

その管理が、一番頭を悩ませました。

 

普段、自宅って言うのはリラックスする場所ですよね。

ヒトの目も気にせず、ダラダラできる場所。

疲れたーなんて言いながら、TV観て、一杯やって、お風呂入って、寝るところ。

誘惑ってものが、たくさんあるわけですよ。

 

それを自制して、欲に勝って、仕事をする。

昨日までダラダラしていた空間を、ピッと集中できる空間にする。

しかも、仕事をするだけではなく、少なくとも外にいる時と同じパフォーマンスをする。

これって、簡単そうに見えて全然簡単じゃない。

思っている以上に、精神力が必要なんです。

 

やってみれば分かります笑

できる人はできますが、できない人の方が圧倒的多数なのではないでしょうか。

 

起業したてで意識の高い社長ですら、モチベーションの管理が難しいと言います。

「社長」であり「自宅」なわけですから、強制力が働かないわけですよ。

勿論、稼がねば生きていけないので、一生懸命頑張りますよね。

それぐらい追い込まれれば、やる人はやるでしょう。

 

それでもやらない人って、実はいたりするんです。

そこが、失敗の原因の一つでだったりします。

 

それが「派遣社員」であれば、なおの事難しい。

ソフトだけで管理しようと思っても、正直思うようにいかないと思います。

 

よく言われることですが、ヒトって「環境」しだいな所もありますから。

環境って、物凄く大事です。

人間、環境に大きく影響されやすい生き物なんです。

監視されていても、うまく抜け道を探して、うまくサボります。

アルバイト経験のある方なら、その点は分かりますよね笑

 

勤務先に努めている「正社員」ですら、上司の目をかいくぐってサボろうとするじゃないですか。

外にいて強制力があっても、移動中はゲームしていたり寝ていたり。

そんなもんですよ。

優秀なヒトは当然勉強したり仕事したりしますが、皆が皆そういうわけではない。

外にいて、周囲の目があって、誘惑が比較的少なく、強制力もそれなりにあっても、モチベーションが上がらなかったりするじゃないですか。

 

それを、ソフトで監視するからと言って、派遣社員のモチベーションが上がるとは思えないし、パフォーマンスが高くなるとも思えません。

 

ただ、在宅勤務自体は、今後必要な流れなのではないかと思っています。

うまく機能させる為には、監視の仕組みを取り入れても、それだけではダメという事です。

もっとアナログというか、人間の内面に関する部分…職業観とか何の為に仕事をするのかとか。

そう言った部分を疎かにしてしまったら、間違いなく失敗するでしょうね。

導入するだけムダです。

うまくいきません。

 

人間は機械じゃないので、完全に掌握する事は難しい。

その日の気分もあるし、体調もある。

人によっては、プライベートの問題が仕事に影響をきたします。

単純な生き物ではないですよね、人間って。

 

在宅勤務を導入するのであれば、ソフトを導入するだけでは足りず、監視したとしてもそれでも足りません。

意識の部分からしっかり対応していくべきだと思います。

 

 

 

尾登 正幸

ブログ著者:尾登 正幸

埼玉県出身。大学3年生の就職活動期に “人生を楽しむことを手伝える” 仕事での起業を決意。同じ志を持つ仲間と3年後の会社設立を目標として共有し、ノウハウを得るため2006年に人材派遣会社に就職した。2008年12月、仲間と共にRAYERED(株)を設立し、2010年からは代表取締役に就任。ビジョンの共有を核とする人事コンサルティングや、人事適性検査にフィードバックを付けるサービスはリピーターが多い。人事適性検査をフル活用した独自のスキームにより、企業と人のベスト・マッチングを提供している。

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