今年は「自動ブレーキ型」、2014年4月入社の新入社員の傾向

人事ニュース

 

日本生産性本部が、2014年度の新入社員の特徴について、以下のように述べています。

「自動ブレーキ型」。

周囲とのトラブルを避けて、ぶつかる前に歯止めをかける慎重なタイプが多い…との事です。

 

5月6日 日経産業新聞:今年は「自動ブレーキ型」…何事にも慎重、失敗経験大切

 

当然、一人ひとり違うのは当たり前の事ですが、傾向を調査するという視点も面白いですよね。

とは言え、「今年の新卒は○○型」という言葉が先行し、先入観が生まれてしまわないか心配な面はあります。

メディアの伝え方によって、印象と言うのは変わってしまいますよね。

 

最も、その年代によって特徴が変わるのは当然の事だと思います。

十数年前と現代では、やはり環境が違いますよね。

小・中学生がスマートフォンを使う時代なんて、私が小・中学生の頃には想像もできませんでした。

中学3年生~高校生の頃に、ようやくポケベルやPHSを持ち出した頃ですし。

 

時代によって活躍するタイプは異なると言いますが、現代は革命家は生まれにくいのかもしれません。

生まれたときから、様々なものに恵まれすぎている。

戦後のようなハングリーさや発想は、生まれにくいかもしれませんよね。

 

また、現代の特徴の一つに「検索」があります。

インターネットの普及により、分からない事があれば「検索」すれば良い。

ほとんどは、インターネット上に答えが出ているのではないでしょうか。

 

既に答えがインターネット上にある。

それが、現代社会なのかもしれません。

 

イノベーションも、昔はゼロからイチを生み出すことでした。

ですが、現代は組み合わせ。

既に存在してるAとBを組み合わせる事により、新たな市場を生み出す。

そのような時代になっていますよね。

 

最近は、自分で考えるという事をしなくなってきている…という話も耳にします。

ちょっとした疑問点であれば、ネットで検索すれば出てくる。

自分自身で考えて答えを導き出すという事が必要なくなってきているのです。

 

「自動ブレーキ型」というのは、それも影響があるのではないでしょうか。

個人的な見解ですが、答えがある世の中だからこそ、完璧を求めてしまう。

ミスをする事に慣れていない。

 

さらには、SNSなどの非対面コミュニケーションに慣れすぎてしまっている。

1対1の対面コミュニケーションでは、物怖じしてしまう。

学生時代も怒られる経験に乏しく、精神面でも弱さがある。

 ※今では、パワハラや体罰がすぐに問題視される為、先生も手が出せません

慎重になってしまうのも、致し方ないことなのかもしれませんね。

 

もちろん、全ての学生がそうだというわけではありません。

しかし、育ってきた環境を紐解いていくと、見えてくるものもあります。

時代によってどのような学生が育つのかは、当然変わります。

教育と言うのは、人格や性格を形成するのに、本当に大切なものです。

 

時代にあった、教育や新入社員への対応の仕方を変えていくべきだと言えますよね。

 

 

尾登 正幸

ブログ著者:尾登 正幸

埼玉県出身。大学3年生の就職活動期に “人生を楽しむことを手伝える” 仕事での起業を決意。同じ志を持つ仲間と3年後の会社設立を目標として共有し、ノウハウを得るため2006年に人材派遣会社に就職した。2008年12月、仲間と共にRAYERED(株)を設立し、2010年からは代表取締役に就任。ビジョンの共有を核とする人事コンサルティングや、人事適性検査にフィードバックを付けるサービスはリピーターが多い。人事適性検査をフル活用した独自のスキームにより、企業と人のベスト・マッチングを提供している。

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