有効求人倍率は改善傾向、しかし正社員へのハードルは依然高いまま
どうやら最近、求人倍率が改善されているようです。
厚生労働省が5月2日に発表した3月の有効求人倍率では、1.07倍。
改善されたのは16ヶ月連続のようで、2007年6月以来の高い水準だそうです。
大手企業を中心に、アベノミクス効果が出ているのでしょうか。
確かに新聞記事では、採用を増やしている企業が目立ってきました。
ただし、ここには一つの盲点があります。
確かに、有効求人倍率は改善されているようです。
失業率も減少、働いておらず職探しもしていない非労働力人口も、減少が続いていると言います。
一見、この数値だけを見れば何もかもうまくいき始めたように思えますよね。
しかし、実は「正社員になる為のハードルは依然として高い」のです。
3月の正社員有効求人倍率は、0.65倍。
改善はされているようですが、それでも正社員の仕事を探す人の数が仕事の数よりも大きく上回っているのです。
つまり、求人は増えているが、必ずしも正社員の数では無いということ。
契約社員やパート・アルバイト社員が、有効求人倍率を引き上げているのです。
大手企業は、確かに改善傾向にあるかと思います。
RAYEREDのクライアントも、新卒・中途採用共に増やしていたりもします。
全体的に見れば、それ以上に増えているのが契約社員やパート・アルバイトという事なのでしょうか。
業種によっても事情は異なってくるようです。
建設や警備、医療介護や飲食業界では人手不足の傾向。
一方、一般事務や機械組み立ての仕事は、求人数が少なくて人手が余っているようです。
今政府では、新たな働き方を模索していますよね。
働いた時間に対して金銭が発生するのではなく、成果によって発生させる。
残業を減らそうとする措置のようですが、どのような形になっていくのでしょうか。
そういう意味では、今後の日本と言うのは「正社員」にこだわらなくても良いのかもしれません。
とは言え、年金や老後の事を考えれば、当然正社員として勤務したいですよね。
厚生年金に加入したり、ボーナスを欲したり、安定した収入が欲しいと思うのは当然の事。
将来の事をしっかりと考え、自分の人生に責任を持つ。
それが、最終的には大事なのかもしれません。