⑦適性検査:IT化が進んで効率化されても、人事・採用の本質的な部分は変わらない

人事適性検査

 

適性検査に関して、色々とご紹介していきたいと思います。

ニッチな商品・業界だからこそ、よく知らないという方も多いのではないでしょうか。

 

———-

【適性検査に関して】

① 適性検査はお客様アンケートと同じ

② 適性検査の選び方、目的に応じた使い分けを

③ スポーツ業界から学ぶ適性検査の必要性、スカウティングの重要性

④ 使いこなせていない適性検査、導入するだけでは弱い

⑤ 業界初のサービス【適性検査+フィードバック】

⑥ 適性検査の死角、限界

⑦ IT化が進んで効率化されても、人事・採用の本質的な部分は変わらない

  ~人間は感情・理性のある「ナマモノ」であり、機械ではない~

⑧ 適性検査を売っている営業マンも、実は使いこなせていないし理解していない

⑨ 適性検査の価格

⑩ 人材派遣・人材紹介ビジネスの矛盾、マッチングは興味無し、知識も無し

⑪ 採用時における適性検査の導入事例

⑫ 組織分析における適性検査の導入事例

⑬ まとめ:適性検査って結局どうなの?

———-

 

【⑦ IT化が進んでも効率化されても、採用の本質的な部分は変わらない

         ~人間は感情・理性のある「ナマモノ」であり、機械ではない~】

 

人事・採用業界においても、IT化がどんどん進んでおります。

IT化を進める事で、採用活動も非常に効率化されてきております。

それこそ、SNSによる採用活動と言うのも、その一環なのかもしれません。

 

ただし、気をつけるべき点があります。

それは、

 

「IT化が進んで効率化されても、人事・採用の本質的な部分は変わらない」

 

という点です。

人間はナマモノであり、機械ではありません。

本質的な部分は、変わりないのです。

 

IT化が進んでいる人事制度構築。

まさに見える化であり、様々な情報をITシステムに組み込む事ができます。

情報もたくさんあり、効率化という観点から見れば、凄い時代になったと思います。

 

しかし、IT化はあくまでもシステムにしかすぎません。

それ自体には、何の価値も無いのです。

最終的には「ヒト」と「ヒト」。

どんなに素晴らしいツールを用いたところで、モチベーションが上がるわけではありませんし、業績が上がるわけでもありません。

あくまでもツールであり、導入すればOKというわけでもないですよね。

 

例えば、信号機や横断歩道というのは、この世の中で画期的なツールの一つ。

青(緑)は進む、黄色は注意、赤は止まれ。

道路を横断する時には、横断歩道を渡る。

違反すると罰則がある。

交通安全という観点から見れば、非常に素晴らしいシステムですよね。

 

しかし、そのシステムを導入したからと言って、完全に交通事故がなくなるというわけではありません。

最終的には、「ヒト」の行動にかかっています。

その「ヒト」の行動は、一長一短で身に付くものではありません。

普段の生活や教育、研修などによって身に付くものです。

 

それは実際、日本と海外を見比べれば一目瞭然です。

 

どんなに素晴らしいシステムを導入しようが、最終的には「ヒト」である事。

ツールを利用する事で、これまで見えなかった部分が分かり、効率もあがるでしょう。

しかし、最終的にはアナログの部分がモノを言うのだと思います。

 

SNSにて採用活動したから、優秀な人材が取れるというわけではない。

人事管理システムを導入したから、従業員全員が活躍してくれるわけではない。

有益なデータを収集できたとしても、それを活かす事のできる人材がいなかったり、現場の意識が伴っていなければ意味が無い。

システムはあくまでもシステム、ツールはあくまでもツールなのです。

それで万事OKというわけではありません。

 

最適なシステム、ツールを導入した事で満足してはいけない。

「これで大丈夫だ」と慢心してはいけない。

それはただ単に、外枠の部分が構築されただけ。

中身の部分は、最終的にはヒトの手によって行われるのですよね。

 

適性検査も同じ事が言えます。

導入すればOKというわけではない。

それだけで、有意義な人事戦略・採用戦略を構築できるわけではない。

重要なのは、それをどのように使用するかであり、アナログの部分を完全に切り離せるわけではありません。

ヒトはナマモノであり、機械ではないので、完全に「自動化」する事はできないのです。

 

世間的な流れからも言えます。

 

少品種大量生産の時代ではありません。

新卒一括採用もなくなる事はないまでも、少しずつ変化してきています。

マーケティングは、より細かく分類されるようなりました。

モノが溢れ、趣味・嗜好も人それぞれ違います。

 

モノですら様々なパターンがあるわけですから、ヒトともなればなおの事。

「標準化」ではなく「個別化」の時代なのです。

 

人事・採用の本質的な部分は、いつの時代だって「一人ひとりとしっかり向き合う事」です。

適性検査も、一人ひとりと向き合う為に使用するべきです。

これまで以上に向き合う為の人事システム構築なら、歓迎されるでしょうね。

 

 

尾登 正幸

ブログ著者:尾登 正幸

埼玉県出身。大学3年生の就職活動期に “人生を楽しむことを手伝える” 仕事での起業を決意。同じ志を持つ仲間と3年後の会社設立を目標として共有し、ノウハウを得るため2006年に人材派遣会社に就職した。2008年12月、仲間と共にRAYERED(株)を設立し、2010年からは代表取締役に就任。ビジョンの共有を核とする人事コンサルティングや、人事適性検査にフィードバックを付けるサービスはリピーターが多い。人事適性検査をフル活用した独自のスキームにより、企業と人のベスト・マッチングを提供している。

レイヤードブログ一覧へ戻る