2014年2月(人事、人材、グローバル関連)特に気になった項目③:賃金関連
2月の動き:賃金関連。
その他、特に気になった動きをピックアップ。
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①グローバル、雇用、採用関連
②女性、保育関連
③賃金関連
④その他
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③賃金関連
・ゆるい賃金カーブが原因、企業買収後の融合に影響も
・日本の管理職、年収「割安」、中国・タイを下回る
・賃上げの波、非正規にも
・企業の46%、賃金改善「ある」
賃上げの波が、色々なところで広がりを見せています。
景気が回復傾向にある事や、安倍総理が経団連に要望を出したことが影響しているのでしょう。
賃上げの波は、正社員のみならず非正規社員にもその影響が出始めています。
派遣会社各位も、派遣先企業に派遣料金のUPを交渉していたりします。
自動車業界、飲食業界、様々な業界に派生しています。
こちらは、平成25年9月に公表された、国税庁 長官官房 企画課の調査です。
民間の事業所における、年間の給与の実態です。
賃金が上昇傾向にあるとは言え、10数年単位で見れば、下降傾向にあります。
全体的に、平均給与は下がっているようです。
「給与格差が広がっている」と言われていますよね。
ここ数年のデータを見る限り、
「低所得者層・高所得者層が増え、中間層が減少している」
というわけではありません。
高所得者層も、減少しているのです。
中間層が減少して砂時計のような形に近づいているわけではなく、全体的に下に引っ張られている…という状況です。
非正規が増えたという社会情勢もあるかと思いますが、かといって正社員の給与が上がっているわけでもないようです。
年齢別平均や給与階級別も載せてみました。
自分の給与が世間的にどの位置にあるのか、気になるところですよね。
見方は色々とあるかと思います。
例えば、2-6-2の法則。
簡単に言えば、組織では通常、
【優秀な方が2割、普通の方が6割、パッとしない方が2割】という構成になる…
というものです。
当然、目指すべきは上位の「2」ですよね。
これを、強引に給与に当てはめてみます。
ちょっと意味合いは変わってしまうかもしれませんが、遊び心という事で笑
男女合計で言えば、600万超が17.7%。
男性だけで言えば、700万円超が18.1%。
女性だけで言えば、400万円超が18.0%。
※2,500万円超の上位から、比率を単純に足していったものです
男性のケースで言えば、目指すべきは700万円以上…という事かもしれません。
もちろん、年齢や立場によって状況は異なるので、あくまでもデータ上から算出すれば…の話です。
この数値は、結婚観にも影響するかもしれませんね笑
年収1,000万円超(以上)の男性と結婚したいと思っている女性がいたとします。
平成24年の時点で、年収1,000万円超の所得がある男性は、5.8%しかいないのです。
年収700万円超の男性も、上記の通り18.1%しかいません。
現在は、給与は減少傾向にあります。
それは、高所得者層も減少している…という状況です。
旦那の給与が少ないから働きに出る…という奥様がいても、不思議ではありません。
実際、共働き世帯が増えているというのが現状です。
現状を知っておけば、ケンカも減る!?かもしれません。
最後に、管理職の給与について触れておきます。
日本は、管理職と従業員の給与格差が少ないと言われています。
これは、現状もそうですし日本の歴史を見てもそうです。
日本の新卒の給与は、アジアの中ではトップクラスです。
しかし、年収の伸びは高くありません。
管理職と従業員の給与格差は小さいと言えます。
※日本経済新聞 2月28日付 朝刊
給与に関しては、どの国においても敏感な項目です。
生活に直結するからこそ、しっかりとした給与体系をとりたいものです。
特に日本と海外では、歴史も文化も異なります。
世の中の動きを感じ取り、自社に合った風土を築き上げていくべきですよね。