派遣規制、緩和提言へ…「日雇い禁止」見直し

人事ニュース

10月4日 毎日新聞からの抜粋+一部編集です。

 

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【改革会議>派遣規制、緩和提言へ 「日雇い禁止」見直し】

 

政府の規制改革会議(議長・岡素之住友商事相談役)の労働者派遣制度に関する提言案が明らかになった。

厚生労働省が検討している派遣労働の規制緩和を支持し、日雇い派遣(契約期間30日以内)の原則禁止などを盛り込んだ改正労働者派遣法の見直しを求める内容。

民主党政権で実現した派遣労働の規制強化を全面的に否定した。

 

提言案は「労使が納得した上で多様な働き方が選択できる社会を構築すべきだ」と強調。

通訳やアナウンサーなど「専門26業務」に限って派遣労働者が同じ派遣先で無期限で勤務できる現行制度を見直し、派遣会社と無期契約を結んだ派遣労働者はすべて期間制限をなくすという厚労省研究会の報告書を、「規制改革会議の主張に沿ったもの」と評価した。

 

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 民主党政権で、労働者派遣の規制が強化されました。

日雇い派遣を原則禁止し、雇用の安定を目論み、正社員を増やそう…というものでした。

それが自民党政権に代わり、再び労働者派遣の規制を緩和しよう…という動きになっています。

 

自民党は、雇用の流動性を推進しています。

地域限定正社員なども推奨しており、正社員にこだわらない働き方が増えてきそうです。

 

元々、民主党政権の規制強化には、反対意見も多かったものです。

特に、年収が500万円以上の者でないと、日雇い派遣はできない…というもの。

これには、人材派遣の現場にいたものとしては、非常に疑問が残るものでした。

正社員を増やしたいというのは良く分かりましたが、そのような規制を強化しても、正社員は増えないだろう…という見解が多かったのですよね。

 

500万円以上の方しかに雇い派遣ができない。

それを称して「セレブ派遣」なんて呼ばれていたりもしました。

 

そもそも、年収500万円以上収入がある方は、日雇い派遣などしないのが通例。

実際、人材派遣会社に登録に来ている単発派遣のスタッフは、500万円未満の方がほとんどなのです。

正社員のみの平均年収は460万円、非正規含めても400万円程度ですから、当然といえば当然ですよね。

 

今回の規制により、派遣として働く方が増える気がします。

雇用の流動性は、どんどん増していくと思います。

自分がどのような人生を歩むのか、しっかりとキャリアプランを考える必要がありそうです。

 

 

尾登 正幸

ブログ著者:尾登 正幸

埼玉県出身。大学3年生の就職活動期に “人生を楽しむことを手伝える” 仕事での起業を決意。同じ志を持つ仲間と3年後の会社設立を目標として共有し、ノウハウを得るため2006年に人材派遣会社に就職した。2008年12月、仲間と共にRAYERED(株)を設立し、2010年からは代表取締役に就任。ビジョンの共有を核とする人事コンサルティングや、人事適性検査にフィードバックを付けるサービスはリピーターが多い。人事適性検査をフル活用した独自のスキームにより、企業と人のベスト・マッチングを提供している。

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