長い日本の労働時間-生産性は著しく低水準
6月26日 日本経済新聞
長い日本の労働時間―生産性は著しく低水準
経済協力開発機構(OECD)の調べによると、日本では1人あたりの総実労働時間は2011年で平均1728時間。
統計をとり始めた1970年の2243時間がピークで、高度経済成長期に比べてサービス残業の見直しなどで減少傾向が続く。
しかし、英国(1625時間)やドイツ(1413時間)、オランダ(1379時間)など欧州諸国に比べると、長時間労働が依然続いている。
一方、同じくOECDによる労働生産性の国際比較(11年)を見ると、日本の労働時間1時間あたりの生産性は41・6ドル。
米国(60・2ドル)やフランス(57・7ドル)、ドイツ(55・8ドル)に比べて日本は生産性が著しく低い。
日本は、労働時間の長さに比べ、生産性が少ない…。
これは、非常に興味深いデータですよね。
企業によってその理由は様々でしょうが、共通して言える事は、日本は生産性に繋がらない仕事が多い…ということでしょう。
一概に数字だけでは分かりませんが、改善すべきところは改善していくべきですよね。
売上に繋がらない無駄な会議や、残業する事の美学のようなものは、この生産性に関して悪く影響しているのでしょう。
特に会議に関しては、多くの企業で様々な対策を取ろうとしているのではないでしょうか。
意見が中々出にくい…というのもあるのかもしれません。
ただし、一概に全てが悪いとも思えないのです。
無駄に見えて、実は無駄ではない。
売上に繋がらなくとも、サービス向上のためには欠かせない。
アフターフォローの充実を意識している為、売上をあげるだけが全てではない。
そのような仕事があり、それが日本の丁寧さである部分もあるのではないでしょうか。
生産性にだけ特化しているのでは、今のサービスの質を維持できなくなるかもしれません。
生産性を上げる為に、見習うべき点はたくさんあるかと思います。
しかし、それを意識するあまり、日本企業としての特徴を失ってしまってはいけません。
労働時間を減らす努力をし、かつ質を下げない。
これは、企業にとっての永遠のテーマとも言えることですよね。
「これをすれば100%OK」というマニュアル化した解決策はありません。
企業ごとに最適解を探っていくしかありませんよね。