有期契約のパート労働者を正社員並にするように制度を見直す方針、政府

人事ニュース

 5月29日 日本経済新聞からの抜粋+一部編集です。

 

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パート労働条件見直し、厚労省方針、「正社員待遇」10万人増

 

 

厚生労働省は正社員と同じ働き方をする有期契約のパート労働者の待遇を正社員並みにするように制度を見直す方針だ。

約10万人のパートの労働条件が改善される一方、企業にとっては負担増になる。

制度の見直しに必要なパート労働法の改正案を来年の通常国会をめどに提出することを目指す。

 

厚生労働相の諮問機関である労働政策審議会の分科会に29日に見直し案を提示する。

 

パート労働者は

(1)仕事の内容が同じ

(2)転勤などの働く仕組みが同じ

(3)実質的に無期契約

のすべての条件を満たした場合のみ、正社員と同じ待遇にすることが企業に義務付けられている。

このうち「実質的に無期契約」という条件を削除する方針を決めた。

 

現状で正社員待遇を受けているパート労働者は全体の1・3%の約18万人。

条件の緩和によって対象は約29万人にまで広がる見込み。

 

具体的には、給与や福利厚生施設の利用、教育・訓練などを正社員と同じにする。

ただ、保護の対象が広がることに一部の企業が反発する可能性もある。

通勤手当をパート労働者にも支給するかなど、労使の意見対立が残る点もある。

 

厚労省は今後、細部を詰めたうえで、来年の法案提出につなげる方針だ。

 

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企業にとっては、厳しい状況です。

努力規定ではなく義務規定なので、対応せざるを得なくなるわけです。

 

パートとしての働きかたが、また変わるかもしれません。

これは、非正規雇用としての働きかたが見直されているのもありますが、色々な要素があるのかもしれませんね。

 

日本では正社員とパートの待遇は大きく変わりますが、外国は実はあまり変わらなかったりします。

「正社員か否か」ではなく、職務給と言うか仕事内容によって待遇が変わってくる。

肩書はあまり関係なく、仕事内容が大きく関係してくる。

 

それによって、大群も変わってくるという至ってシンプルなもの。

少し強引かもしれませんが、これもグローバル化…世界基準に日本が近づいているのかもしれません。

 

元々、日本は労働者を過剰に保護する国でもあったりします。

解雇に対して、かなり厳しい。

非正規を悪とし、正社員を正義とする。

そのような風潮にある印象です。

 

外資やプロ野球・プロサッカー選手などは、契約形態がメイン。

〇年契約と言うのが主で、終身雇用という概念がそもそも当てはまらない。

特にプロスポーツ選手にとって「正社員」というのは、違和感がありますよね。

 

ただ、最近では大きな動きがありそうだ…という考えも出てきていますよね。

その一つが、「会社と言う組織が無くなる」。

言葉だけ見ると意味不明ですが、それぐらいの大きなインパクトが近々あるのではないかと言われています。

 

武士が刀を捨てて、工業化していったように。

インターネットというものが普及したように。

日本に西欧文化が入ってきたように。

明治維新ぐらいのインパクトが、近々あるのではないかと言う見解が増えていますよね。

 

その一つが「会社と言う組織の崩壊」というもの。

会社という組織がなくなり、働くにあたって別の形になるのではないか…という事です。

そうなれば、そもそも「正社員」という枠組みが消滅してしまう事になりますよね。

 

プロジェクト単位で動くようになるのか。

まったく別の形態になるのか。

 

想像は難しいですが、今後も色々な動きに注目です。

話は大分逸れましたが、状況と言うのは毎日変化するものですよね。

それに対応できない企業・ヒトは、衰退していく。

 

そう思います。

 

 

 

尾登 正幸

ブログ著者:尾登 正幸

埼玉県出身。大学3年生の就職活動期に “人生を楽しむことを手伝える” 仕事での起業を決意。同じ志を持つ仲間と3年後の会社設立を目標として共有し、ノウハウを得るため2006年に人材派遣会社に就職した。2008年12月、仲間と共にRAYERED(株)を設立し、2010年からは代表取締役に就任。ビジョンの共有を核とする人事コンサルティングや、人事適性検査にフィードバックを付けるサービスはリピーターが多い。人事適性検査をフル活用した独自のスキームにより、企業と人のベスト・マッチングを提供している。

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