シャープ、5,000人削ー液晶TVで追加リストラ
8月3日 日刊工業新聞Newsウェーブ21からの抜粋+一部編集です。
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シャープ、5000人削減-液晶TV不振で追加リストラ
シャープは2日、従業員約5000人の削減を柱とする経営改善策を発表した。
4月に重点部門への大規模な配置転換などを発表したばかりだが、液晶テレビなどの販売不振などで2期連続の大幅赤字が避けられず、追加リストラを迫られた。
2014年3月期の黒字転換を目指し、人件費圧縮など1000億円規模の固定費削減を実施する方針だが、台湾・鴻海精密工業との提携効果を含め先行き不透明感は拭えない。
シャープが人員削減に踏み切るのは1950年以来。
連結従業員数は約5万7000人だが、大型液晶事業の非連結化で1300人を削減するほか、数百人の自然減、希望退職を募る。
役員報酬は20―50%カットする。下期に500億円の構造改革費用を見込む。
テレビ事業などの栃木工場(栃木県矢板市)から奈良県内の事業所に、太陽電池の葛城工場(奈良県葛城市)から堺工場(堺市堺区)にそれぞれ人員を移し、生産体制を合理化する。
設備投資、研究開発費をそれぞれ当初計画より100億円減額するなど「あらゆる方策でキャッシュを生み出す」(シャープ幹部)考えだが、来秋に控える2000億円の転換社債償還などを見据え、主要金融機関に支援を要請する。
13年3月期の当期損益は前回予想の300億円の赤字から大幅に悪化し2500億円の赤字に下方修正。
液晶テレビ、携帯電話とも台数予想を大きく引き下げた。
足かせの大型液晶パネルの堺工場稼働率は、7月から鴻海グループの引き取りが始まり、約8割(4―6月期は約3割)になる見込み。
8月からスマートフォン(多機能携帯電話)向けの液晶パネルの生産を亀山第一工場(三重県亀山市)で始める。
【会見要旨/次の成長へ不退転の覚悟】
奥田隆司社長との一問一答は次の通り。
―大規模リストラについて。
「(人員削減に)手をつけざるを得ない状況になってくる。
経営者として断腸の思い。
しかし、今やらないと次のシャープの成長はない。
私自身も不退転の覚悟でやりきっていく」
―国内でテレビ生産は続けるのか。
「今のテレビをつくっていても採算は合わない。
次世代のテレビ開発にどんどん取り組んでいく。
次世代テレビが日本でフィットするなら生産を継続しても良い」
―太陽電池の現状は。
「葛城工場の活用は今後検討する。
住宅用太陽電池は好調で、今期の年間の国内売り上げは、前年に比べて倍増する見通し」
―60型以上の大型薄型テレビの価格競争について。
「提携先の鴻海が顧客に持っているテレビメーカーは、価格競争力のある商品を出してくるが、一緒に市場を開いていくというスタンス。
テレビ単体での差別化は難しくなるので、次世代のテレビが必要になる」
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日本のメーカーが苦しんでいます。
シャープのみならず、日本のメーカーが色々な所でリストラをしていますし。
日本の製造メーカー…なんとか頑張ってほしいですよね。