昨今の起業の状況「老高若低」・・・シニア1.5倍に、若者は減少傾向

人事ニュース

8月6日 日本経済新聞からの抜粋+一部編集です。

 

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起業「老高若低」に―シニア1.5倍、経験・人脈生かす

 

 

若年層の起業が減る半面、シニアの起業が活発だ。

2011年度は60代以上の起業が全体の6・6%となり、この比率は米リーマン・ショック前の1・5倍に増えた。

企業OBが経験や人脈を生かす例が多く、年金の支給年齢引き上げを控えて雇用の受け皿としても期待が高まる。

一方で起業に占める若年層の比率は過去最低の水準だ。イノベーション(技術革新)の停滞が懸念されている。

 

「元気な高齢者による高齢者の介護」に取り組む人材派遣会社「かい援隊本部」(東京都品川区)。

昨年11月に同社を設立した新川政信会長(61)は今年1月まで明治安田生命の役員だった。

深刻な人手不足に陥る介護業界にシニアの労働力を生かそうとの思いから起業を決意した。

 

事業の趣旨に賛同する元気な60代を中心に登録してもらい、週3日、業界平均の6割の報酬で地域の介護現場に派遣する。

3年間あたため続けたアイデアを実現できたのは、「40年近く営業畑で培った人脈と人材育成のノウハウのおかげ」と話す。

 

 

◇退職後の収入源

 

日本政策金融公庫によると、起業した人のうち60代以上の比率は01年度の3・9%から07年度は4・3%まで増えた後、リーマン・ショックを経て増加ペースが加速した。

11年度は開業社数から単純計算すると2200社余りが起業した。

高齢化が進んだ影響もあるが、雇用環境が悪化するなかでシニアが企業に頼らない新しい働き方を模索した結果ともいえる。

 

会社員が加入する厚生年金は支給開始年齢が13年度から徐々に65歳まで引き上げられる。

企業を退職した後の収入をどう確保するかは切実な問題だ。

シニア起業はこの難題にも一つの解決策を示しつつある。

 

深刻なのは若年層だ。

 

起業全体に占める20代以下の比率は07年度の11・3%から11年度は8・2%と比較可能な1991年度以降で最低の水準を更新した。

起業の中核を占める30~40代の比率はさほど変化しておらず、20代の落ち込みが際立っている。

 

 

◇成長性に違い

 

実はシニア起業はほかの世代と比べて製造業、建設業といった雇用を減らしている業種の比率が高く、成長性も低い。

一方、20代以下の起業は医療・福祉分野に2割以上が集中するなど成長分野のベンチャーが多い。

成長性も高く、3割の企業が開業時に想定した月商を2割以上上回ったとのアンケート結果もある。

新規株式公開(IPO)への意欲も強い20代起業が減れば、日本全体のイノベーションが停滞しかねない。

 

日本ベンチャーキャピタル協会の安達俊久会長は水面下でIT(情報技術)系を中心に30歳前後の起業が増えていると指摘しつつ、「若い企業にリスクマネーが流れていない」と苦言を呈する。

個人投資家のベンチャー投資に税優遇を与えるエンジェル税制の拡充などが必要という。

 

総務省によると、日本の会社数は09年7月時点で180・5万社で、同年までの3年間に開業した会社は10・4万社にとどまる。

同じ期間に廃業した22・6万社の半数に満たない。

全般的に起業が低水準ななか、イノベーションの停滞を招かないためにも若年層のベンチャーに照準を合わせた支援策が求められる。

 

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若年層の起業が減っているようです。

逆に、高齢層の記号が増えているという事。

 

これも、今の時代を反映しているようですね。

 

企業に勤める事のリスクが上がってきている昨今。

リストラされた後や、定年退職後の収入源として、起業する高齢者の方が増えているようです。

一方、世の中が不安定という事もあり、起業を躊躇している若者が多い…という事でしょうか。

 

起業する事が全てではないですが、世の中の動きに注力し、何が起きても大丈夫なようにしておくべきですよね。

 

 

尾登 正幸

ブログ著者:尾登 正幸

埼玉県出身。大学3年生の就職活動期に “人生を楽しむことを手伝える” 仕事での起業を決意。同じ志を持つ仲間と3年後の会社設立を目標として共有し、ノウハウを得るため2006年に人材派遣会社に就職した。2008年12月、仲間と共にRAYERED(株)を設立し、2010年からは代表取締役に就任。ビジョンの共有を核とする人事コンサルティングや、人事適性検査にフィードバックを付けるサービスはリピーターが多い。人事適性検査をフル活用した独自のスキームにより、企業と人のベスト・マッチングを提供している。

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