若年雇用構造の問題、増える非正規
9月25日 日本経済新聞からの抜粋+一部編集です。
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若年雇用の構造問題(1)日本大学准教授安藤至大氏、増える非正規。
最近、若年者の雇用問題に大きな注目が集まっている。
例えば、高止まりする若年失業率の問題(7月現在で8・3%)や長期化する就職活動の厳しさについて新聞や雑誌で目にすることも多い。
一方で
「今の若者がだらしない」
とか
「仕事のより好みをするから決まらない」
といった意見もある。
まずは意外と知られていない若年者雇用の現状について見てみよう。
大学新卒者の就職状況はどうか。
厚生労働省と文部科学省の「大学等卒業者の就職状況調査」によると、今年3月卒の学生が4月1日時点で就職していた割合は93・6%である。
この数字は分母を就職希望者としているため、就職を諦めてしまった学生を考慮していないといった問題がある。
それでは大卒者全体ではどうか。
文科省の「学校基本調査(速報)」によると、今年5月1日現在で学部卒の就職者の割合は63・9%、そのうち3・9%は非正規となっている。
大学院等への進学者は13・8%。
注目すべきは、進学も就職もしていない大卒者が15・5%もいることだ。
この進学も就職もしていない若者たちは何をしているのだろうか。
もちろん調査後に仕事を見つけたケースが考えられる。
最初から仕事に就くことを望まない人もいるかもしれない。
しかし、仕事を見つけることを諦めてしまった層も一定割合は存在するだろう。
仕事の絶対数が足りないのだろうか。
リクルートワークス研究所によれば、来春卒業予定の大学生・大学院生対象の大卒求人倍率は1・27倍(前年は1・23倍)であり、求人の方が多いことが分かる。
仕事が足りないわけではないようだ。
従業員規模別で見ると、5000人以上の大企業では0・60倍だが、300人未満の企業に限れば3・27倍であり、学生の側の売り手市場といえる。
このようなデータからは、学生側の大企業志向がミスマッチの理由として考えられる。
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就職活動に関しては、いつの時代も注目度が高いものです。
企業にとって人材は非常に重要であるので、それも当然のことかもしれません。
優秀な人材を確保しようと、企業は躍起になっていますからね。
ただ、若者が仕事に就けないというのは、やはり大きな問題です。
本人だけの問題だけではなく、日本経済全体の損失になります。
理想的な形にするには簡単ではありませんが、人事業界に携わる者としてできる事を一つ一つやっていきたいですね。